最高額は4500万円! B型肝炎給付金は最大いくら?

B型肝炎患者にB型肝炎給付金が支給されるらしいということは耳にしたけれど、実際いくらもらえるのか気になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「請求の手続きは大変そうだし、大した額じゃないなら労力をかけたくない」という気持ちもあるかと思います。

B型肝炎給付金は、対象者の病態ごとに金額が決められていて、最大3600万円となっています。
しかし、もらった後に病態が進行したときの追加給付金もあわせて考えると、最大4500万円になるケースもあります。

今回はB型肝炎給付金の経済的メリットに焦点をあてて、B型肝炎給付金や関連して支給されるお金は最大でいくらになるのかを検証してみます。

B型肝炎給付金いくらもらえるか?

1. B型肝炎給付金は一度にいくらもらえるか

B型肝炎給付金とは、幼い頃、集団予防接種を受けた際に、B型肝炎ウイルスに感染してしまった人に対し、国がきちんと集団予防接種の管理・指導を行なっていなかった責任を認めて、支給するお金です。

支給される金額は対象者の病態などによって段階的に決められていて、基本的には一括払いで全額支給されます。
具体的な金額は、以下の一覧表のとおりで、最大で3600万円となります。
  

病態除斥期間20年の経過給付金額
死亡、肝がん、重度肝硬変
経過前
3600万円
死亡、肝がん、重度肝硬変
経過後
900万円
軽度肝硬変経過前2500万円
軽度肝硬変経過後、治療中
600万円
軽度肝硬変経過後、治癒済み
300万円
慢性肝炎経過前
1250万円
慢性肝炎経過後、治療中300万円
慢性肝炎経過後、治癒済み150万円
無症候性キャリア経過前
600万円
無症候性キャリア経過後
50万円

「除斥期間20年の経過」というのは、時効に似た法律上のルールで、その病態が発症してから20年経つと請求する権利がなくなってしまうというものです。
しかし、国が責任を認め、B型肝炎給付金の制度ができたのが最近のことで、昔から発症していた人にまでこのルールを杓子定規に当てはめると、国の責任で感染してしまったB型肝炎で20年以上苦しんできたにも関わらず、一銭ももらえないということになってしまいます。それはあんまりだということで、B型肝炎給付金は特例として、20年経過した人にも給付金が支給されるようになっています。ただ、金額まで同じにするということにはいかず、20年経過前の人よりはかなり減額された金額となっています。

無症候性キャリアというのは、B型肝炎ウィルスに感染しているものの、なんらかの病態が発症していない状態を言います。「除斥期間20年の経過とは、その病態が発症してから20年」と説明しましたが、無症候性キャリアの場合、そもそも発症していないため、集団予防接種を受けたときから20年が除斥期間となります。
そもそもB型肝炎給付金は「幼い頃、集団予防接種を受けた」というのが大前提ですから、無症候性キャリアのほとんどの人が予防接種を受けてから20年経過してしまっていますので、除斥経過後となってしまいます。
給付金としての金額はかなり低い額となりますが、給付金とは別に家族感染防止費用や定期検査費用を継続して受け取ることができます。

2. 追加給付金をあわせるといくらになるのか

B型肝炎給付金をもらった後に、肝疾患の症状が悪化して病態が進行してしまった場合、進行した病態に応じた金額を追加給付金として受け取ることができます

このとき、最初にもらった給付金が除斥期間20年を経過する前の金額だった場合は、既にもらった金額との差額を受け取ることになります。つまり、総額では、最初からその病態だった場合と同じ額になるように支給されるというわけです。
例えば、最初に受け取った給付金が軽度肝硬変の2500万円だった場合、その後、重度肝硬変を発症すると追加給付金として、重度肝硬変の3600万円と最初に受け取った2500万円の差額である1100万円が給付されます。
逆に言うと、もともと重度肝硬変で3600万円受け取っていた場合、肝がんに進行したとしても、すでに最大の3600万円を受け取っているため、追加給付金は給付されません。

最初にもらった給付金が除斥期間20年経過後の金額だった場合は、既にもらった金額に関わらず、進行した病態に応じた金額を全額受け取ることができます
これは、最初に受け取った金額は本来なら請求権がなくなっているはずのものを、特別に支給したお金なので追加給付金のときにはカウントに含めないからです。
その結果、最初からその病態だった場合よりもトータルで多い金額をもらうことになります。
例えば、最初に受け取った給付金が重度肝硬変(経過後)の900万円であった場合、その後に肝がんを発症すれば追加給付金として3600万円を受け取ることになります。トータルの金額は4500万円になり、これが、理論上の最高額になります。

金額の点だけを見ると、「まず除斥経過後の給付金を受け取ってから追加給付金を受け取った方が得だ」という話になりそうですが、そもそも、最初に請求するときに除斥期間を経過しているかどうかは簡単に調節できるものではありませんし、また、時間が経てば、それだけ証拠資料も集めにくくなり、そもそも給付金がもらえなくなるリスクも高くなります。さらには、将来的に病態が進行するかどうかはわかりません。
実際に病態が進行してしまうということはそれだけ健康を害しているということも鑑みると、最初の請求時に除斥期間が経過しているというのは、デメリットの方が大きいと言えます。

3. B型肝炎給付金に関係するいくらでももらえるお金

追加給付金をあわせて4500万円が理論上の最高額と説明しました。
しかし、実はもう1つ、理論上は上限がなく無制限にもらえるお金があります。勘のいい方はお気づきかもしれませんが、それは無症候性キャリアの定期検査手当です。

除斥期間20年を経過した後の無症候性キャリアの給付金は、金額こそ50万円と最も少ない額になっていますが、給付金とは別に、定期検査などの費用面での助成を受けることができます。
例えば、母子感染や家族への感染を防止するためのワクチンの費用が、回数に上限はあるものの実費全額支給されます。
また、定期検査については年ごとに上限はあるものの将来にわたり継続して助成を受けられます。検査費用については実費が支給されますが、それとは別に定期検査手当というお金がもらえます。そもそも感染被害を受けなければ定期的に検査を受ける必要はなかったのに、被害を受けたことにより、定期検査に無駄な時間と労力を使うことになったことに対するお詫びという意味合いのお金です。

定期検査手当が受け取れるのは毎年2回までという制限はありますが、定期検査を1回うけるごとに1万5000円が受け取れます。したがって、年間3万円を上限としたお金が受け取れます。
給付金に比べれば金額はかなり少ないですが、ずっと継続してもらえるお金なので発症せずに長生きすればするほど、いくらでも無制限にもらえます。
仮に定期検査手当を80年間受け取れば、最初の給付金50万円と合わせて290万円になります。その後、病態が進行して3600万円の追加給付金をもらったとすると、計算上では、全部で3890万円もらえることになります。

4. まとめ

B型肝炎給付金は、感染被害者への損害賠償金または見舞金という性質のお金であり、当然ながらもらった金額を比べるためのものではありません。

しかし、経済的メリットがよくわからないことから請求手続きに踏み出せずにいる方もいらっしゃるので、そういった方々の背中を押すことにつながればと考え、経済的メリットに関して踏み込んだ考察をしてみました。

未だ給付金対象者の方の多くが手続きをとっておらず、支払われていない給付金は相当の金額になると考えられます。専門家に相談するなど、まずは何か行動を起こしてみてください。

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